為替相場の変動の理由


為替レートの値動きを示すチャートを見ていると、その変動が上下に細かく動きつつ、時に大きな波形を作ったり、小さな波形を作ったりしながら、それよりもさらに大きな上下の変動をえがいていることが分かると思います。

外国為替市場の為替相場では、常に通貨の取引きが行われており、通貨を売る注文と、束を買う注文とが交錯している状態になっています。

この注文が交わされているバランスの中で、買い注文が増えていくと、通貨が少なくなっていく為にその価格が上がり、価値も上昇していくことになります。
また、売り注文が増えていくと、通貨が余ってくるためにその価格が下がり、価値も下降していくことになり、こうした事で為替相場の小刻みな上下動につながっていき、これがさらに時間のスパンを広げていけば、先ほどのようにより大きな波形につながっていくわけです。

このような需要と供給のバランスが、まるで振り子のようにして上下しながらレートは変動していくのですが、ときにこの変動が少しずつその幅を狭めていきながら、ほとんど横ばいの状態になることがあります。

こうした相場の状態の事をレンジ相場やボックス相場と呼んでおり、これは売買の注文がほぼ均等になりつつ、多くの投資家がその次の動きをまって見合っている状態と言われています。
またこうしたレンジ相場の均衡が崩れると、為替相場は上昇方向か下降方向に向けて強く大きな流れを作るという特徴もあり、これをトレンド相場と呼んでいるのです。

このような、需要と供給のバランスとその均衡状態の崩壊は、どのような要因で起こっているのでしょうか。
その根本的な理由は実にシンプルなものになっており、その通貨が好まれるか、嫌われるか、という事が要因になっているのです。

通貨が好まれる理由は様々にあり、例えば政策金利が高く通貨を保持していると利益が出る場合であったり、経済に成長の兆しが強くみられている場合、経済指標などの発表が安定しかつ好材料の多いものであった場合などには、その国や地域の通貨の人気が高まり買われる傾向が強くなるため、その価値が上がるのです。

また、これとは逆に、金利が低かったり、その成長がマイナス方向であったり、経済指標に不安が多く、また、経済状態そのものが不安定な国や地域の通貨は人気を失い価値も下がります。

こうした事によって、為替相場の値動きが決まっていくのですが、通貨の売買は二つの異なる通貨が二つ一組になって行われているので、この値動きが相対的に関与してくるという事も忘れてはいけません。

例えばアメリカの米ドルと日本の円の取引きを考えた場合、例えばアメリカの雇用状況などの経済指標の発表の内容が好調で、ドルに人気が集まり、ドル高円安の方向に動く様子が強くあったとしても、日本の円に対して政府の介入によって円安脱却の算段を取る、というような発表がされた場合には、より円が買われることによって、実際にはドル安円高の方向に為替レートが変動することもあるのです。

このように、為替相場の動きは、その基本にある考え方はシンプルであるものの、実に様々な要素が絡み合って変動していきますので、情報の収集を欠かさずに読み解いていく習慣をつけるとよいでしょう。